監視カメラのレコーダーにSynology NASを採用。約900台弱のカメラの一括管理で業務効率アップ

株式会社まんだらけは、自らを「時を司る集団」とし、まんが・アニメ・同人誌・TOY・セル画・BL・CD・DVD・アンティークグッズといった古書籍・古物を販売する店舗経営と、自社出版物「まんだらけ」の編集・販売を主な業務としている。1980年に創業の同社は、東京都中野区の「中野ブロードウェイ」にある中野店のほか、全国に14店、2023年10月には、京都での出店を予定している。

日本最大級のコレクターズショップは、専門知識を持つ買取のベテラン査定スタッフがお客様の大切な品物を査定。買取総額65億円の実績は、他店では真似することができない。
指名買いの情報提供も積極的で、販売価格の8割以上の買取情報をWebに掲載したり、ホビー誌に高額TOYの買取情報を掲載している。

店舗販売のほかに、オークションや通信販売も展開し、世界の150地域と取引実績がある強みを持つ。そのため外国籍の人材採用にも積極的で、まんが・アニメに興味を持つ欧州籍の人材雇用も増えているとのこと。また、同社では、コスプレイヤーを専門職として採用し、店舗での接客やレジ業務を行っている。

小売り店舗では、万引きや盗難といった犯罪に巻き込まれることは避けられない。特に高額商品を取り扱う店舗での防犯対策は、頭を悩ませる問題だ。この対策について、代表取締役社長 田中 幹教氏は、こう話す。

「犯罪が起こるのは、店舗に隙があるからではないかと考えています。強盗目的の場合は仕方ないのですが、出来心の犯罪を防ぐためにも監視カメラの導入は、約15年前から導入してきました。当初は、お客様に威圧感を与えるので、カメラはできるだけ見えないように設置していましたが、最近では、お客様の理解も進んでいますので、レジから見えない場所を中心に設置しています」

現在、店舗には、平均2台から4台のNASを導入し、カメラは、NAS1台に付き40台を上限として接続している。これまでに何度かNVR（ネットワークビデオレコーダー）をリプレースしてきたが、昨年のリプレースのタイミングで、Synology NASをレコーダーとして採用している。

「Synologyの存在は日本で正規販売が始まる頃から知っていました。最初に購入した製品にトラブルが出てしまい、導入については見合わせていましたが、その後、KSGさんの提案もあり、改めて検証したところ『Surveillance Station』が思いのほか使いやすく、前向きに検討したことが導入のきっかけです」

KSGとの取引は、約10年ほど前からで、主にサーバー機材の相談が中心だったという。

レコーダーとしての導入は約1年前だが、ファイルサーバーとしては、その前から導入していた。NASの用途としては、ファイルサーバーの他、仮想化プラットフォームとして活用し、遠隔地からWindows10のバーチャルマシンを起動して業務に使用しているとのことだ。

これまで導入していたソリューションでは、全国の店舗に設置したカメラの管理をNVRやNASごとに行っていた。また、リアル映像の確認についても、他社製品では、MicrosoftのInternet Explorerのプラグインに限定している場合があり、現在では運用が困難なケースも出始めている。Synologyであれば、NASに接続されたカメラは、すべてSurveillance Stationで管理できる。ホスト機にDiskStation DS1522+を採用し、14店舗に設置しているDS920+及びDS923+を子機として、900台弱の監視カメラの管理を本社から一元監視している。WebブラウザーについてもGoogle Chromeが使用できるので閲覧デバイスを限定されることもない。

「レコーダーとしては、24時間の音声付きの映像を3か月分ストックしています。見返す必要が出た場合、イベント検知機能で、動きのあった箇所を見返せるので、事実確認のエビデンスとして活用しています。レジの上にカメラを設置することで、レジの違算についても原因を究明できるようになりました。お客様の問い合わせに対しても、映像を一緒に見ることで、お客様の納得を得られますし、業務の効率化に貢献していると思います」

現場からは、録画期間を1年分記録して欲しいと要望されているそうだ。機器の性能向上やコストを検証しながら、隙のない店舗を目指して機器の導入に取り組みたいと抱負を語ってくれた。